「投資を始めてみたいけれど、失敗するのが怖い」
「株式投資って、本当に資産形成につながるのだろうか?」
「もし大きな損失を出してしまったら、どう立ち直ればいい?」
これから資産形成を始めようとしている方の中には、このような不安や疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、私は28歳で株式投資をスタートし、2008年のリーマンショックで保有していた株式資産の評価額が約60%も下落し、市場から退場した経験があります。
しかし、49歳になった現在、私は再び株式投資に向き合い、「長期・積立・分散」を軸としたスタイルで着実に資産を育てるようになりました。
今回は、私が過去に犯した大きな失敗と、そこから学び得た「長く投資を続けるための本質」についてリアルな実体験をお話しします。私の失敗談が、これから投資を始める方のヒントになれば幸いです。
1. 28歳、「これからは投資の時代だ」の一言でスタート
私が初めて株式投資の世界に足を踏み入れたのは、28歳だった2004年のことです。
当時は現在のSBI証券が「イー・トレード証券」という名称だった時代で、今のように「NISAでインデックス投資」といった選択肢が一般的ではありませんでした。
きっかけは、会社の先輩からの何気ない一言です。
「これからは投資の時代だぞ」
当時の私はかなり単純で、「そうなんだ!」と素直に受け止め、その日のうちに口座開設の手続きを済ませました。老後の資産形成といった明確な目的があったわけではなく、「株でお金を増やせるかもしれない」というワクワク感だけが原動力でした。
2. 『金持ち父さん 貧乏父さん』との出会いと「手法」への偏重
口座開設と同時期に、先輩から勧められて読んだのが『金持ち父さん 貧乏父さん』でした。
「自分が働くだけでなく、お金(資産)にも働いてもらう」
この概念は当時の私にとって非常に衝撃的であり、一気に投資への興味が加速しました。ここから投資関連の本を読みあさるようになるのですが、ここに最初の罠がありました。
当時の私が手に取っていたのは、以下のような「短期売買」に関する本ばかりだったのです。
- チャートの見方やテクニカル分析
- 売買タイミングの図解
- 値幅取りの手法
本で得た知識をすぐに試したくなり、投資の基礎やリスク管理を理解しないまま、初心者の状態でいきなり個別株の売買へ飛び込んでいきました。
3. 感情に振り回される日々と「お小遣い稼ぎ」の罠
実際に個別株を売買し始めると、本通りの展開にはなりません。
- 株価が上がると:「もっと上がるはず」と欲が出て売り時を逃す
- 株価が下がると:「いつか戻るはず」と現実逃避して損切りができない
まさに感情に振り回される投資でした。それでも経験を積むうちに少しずつ利益が出せる場面も増えていきましたが、最大の課題は「資産形成の視点」がゼロだったことです。
利益が出ると「お小遣いが増えた!」と喜び、株を売却して服を買ったり飲み代に使ったりしていました。「資産を長期的に育てる」のではなく「短期的なお小遣い稼ぎ」として捉えていたため、せっかくの利益も残らなかったのです。
4. ライブドアショックと「運」による誤った成功体験
投資を始めて2年ほどが経った2006年、株式市場を「ライブドアショック」が襲います。保有していた銘柄の株価も大きく下落し、焦りを感じました。
しかし、ここで私は、たまま運よく助かってしまいます。
別に保有していた銘柄が「株式分割」をきっかけに急騰し、ライブドアショックによる損失を相殺して余りある利益を出してしまったのです。
今振り返れば、この「運の良さ」が、後の過信につながることになります。
「自分には投資のセンスがあるのかもしれない」
ただの偶然と運に恵まれただけだったにもかかわらず、この成功体験が過剰な自信となり、後の致命的な失敗へとつながっていきました。
5. 2008年、リーマンショックで株式資産の評価額が60%下落
そして2008年、世界的な金融危機である「リーマンショック」が勃発します。
運頼みの投資手法は、歴史的な暴落の前では全く歯が立ちませんでした。保有株の株価は底なし沼のように下落し続け、最終的に保有していた株式資産の評価額が約60%も下落するという甚大なダメージを受けました。
毎日目減りしていく資産を見ながら、「いつか戻るはずだ」と祈ることしかできません。現在のようなインデックス投資を中心とした「長期・分散」という考え方を知らなかった私は、適切な判断を下すことができず、ただ恐怖に怯える日々を過ごしました。
6. 精神的な限界と株式市場からの退場
資産が日に日に減っていくプレッシャーは、想像以上に精神を削ります。
- 「今日もまた下がった…」
- 「このままゼロになってしまったらどうしよう」
頭の中は常に不安でいっぱいになり、最終的に「これ以上は耐えられない」とすべての株を損切りし、株式市場から退場することになりました。
当時は「やっぱり投資は危険なギャンブルだ」「自分には向いていなかったんだ」と強い敗北感を抱き、こうして、28歳で始めた私の投資は、リーマンショックをきっかけに一度終わることになりました。
7. なぜ失敗したのか?原因は「投資」ではなく「考え方」にあった
49歳になった今、当時の失敗を客観的に振り返ると、問題の本質が見えてきます。私が失敗した原因は「株式投資そのもの」ではなく、「資産運用の本質を理解していなかったこと」にありました。
当時の私の投資スタイルは、失敗するべくして失敗する条件が揃っていました。
| 当時の間違った投資スタイル | 本来あるべき資産運用の姿 |
| 短期的な値動きに一喜一憂する | 長期的な視点でじっくり育てる |
| 個別株に資金を集中させる | 幅広い銘柄・地域に分散する |
| 利益が出たらすぐに使ってしまう | 得た利益を再投資して複利効果を得る |
| 下落時に祈るだけで根拠がない | ルールに基づいたリスク管理を行う |
当時の私は「どうやって株で手っ取り早く儲けるか」ばかりを追求し、「どうやって時間をかけて資産を形成するか」という視点が完全に抜け落ちていたのです。
8. 失敗を経たからこそたどり着いた「現在の投資スタイル」
市場から退場してから長い年月が経ち、私は再び投資の世界に戻ってきました。しかし、現在の投資スタイルは当時とは全く異なります。
現在はインデックス投資を中心に据えた「長期・積立・分散」を運用の軸としています(※一部で個別株や高配当株も保有していますが、リスク管理の範囲内にとどめています)。
- 短期間で急激に増やそうとしない
- 時間を味方につけ、年単位で資産を育てる
- 市場の変動に感情を揺さぶられない仕組みを作る
リーマンショックでの痛烈な失敗があったからこそ、表面的な手法に惑わされず、再現性の高い堅実なスタイルにたどり着くことができました。
9. 28歳で失敗した過去の自分へ伝えたいメッセージ
もしタイムマシンで28歳の自分に会えるなら、真っ先に次の言葉をかけたいと思います。
- 「株価の短期的な動きを当てようとしなくていい」
- 「一攫千金を狙ってすぐに儲けようと焦らなくていい」
- 「得た利益は消費せず、資産として残しなさい」
- 「何より、市場から絶対に『退場しない』投資を選びなさい」
投資において最も大切なのは、一時的に勝つことではなく「市場に居続けること」です。退場さえしなければ、時間を味方にして資産を育てるチャンスが残ります。
まとめ|あの失敗が、今の投資スタイルを作った
28歳でスタートし、リーマンショックで挫折した私の株式投資。
当時は「大きな損失を出した失敗体験」でしかありませんでしたが、あの痛みを経験したからこそ、目先の実績に目が眩むことなく「長期・積立・分散」の本質的な価値を実感できるようになりました。
投資で最も重要なのは、大きなリスクをとって勝つことではなく、市場に残り続けることです。
では、過酷な失敗を経てたどり着いた私は今、具体的にどのようなポートフォリオで資産運用を行っているのか?
次の記事では、リーマンショックを乗り越えた僕が現在実践している具体的な資産配分(ポートフォリオ)と運用のリアルな実情を詳しく公開しています。ぜひあわせて参考にしてみてください。
次に読みたいおすすめ記事
- [【リアル公開】リーマンショックで退場した僕の「現在の投資ポートフォリオ」]
- [インデックス投資 vs 高配当株投資!結局どちらを選ぶべき?]
- [暴落時にも焦らない!投資で一番大切な「航路を守る」メンタル管理術]
- [私が生命保険を解約してS&P500の運用に切り替えた理由]
資産運用を続けられています。あの頃の失敗は、今の私の投資スタイルの土台を作ってくれた、なくてはならない大切なステップだったんだなと感じています。


コメント