「新NISAを始めたいけれど、結局何を買えばいいの?」
「オルカンとS&P500、どっちがいい?」
「せっかくのNISAだから、個別株や高配当株を買った方がいいのでは?」
新NISAが始まり、投資を始める人が一気に増えました。制度の概要は理解できたものの、「具体的に何をどれだけ買えばいいのか」で迷う方は非常に多い印象です。
私自身、投資歴は22年になります。これまでにインデックス投資、個別株、高配当株など、一通りの投資手法を実践してきました(※過去の失敗談や[リーマンショックの体験談はこちらの記事]で詳しく書いています)。
その経験を経て、現在私が資産形成の中心に据えているのは「インデックス投資」です。
結論から申し上げます。
- 初心者の方:まずは「全世界株式(オールカントリー)」か「S&P500」
- 投資に慣れた方:基本はインデックス。NASDAQ100やFANG+を選ぶならサテライト(脇役)枠
- 高配当株や個別株:NISA枠を使い切る目的や特定の戦略がない限り、基本は特定口座などを検討
さらに重要なのは、「資産形成が終わった後の取り崩し方」まで見据えてNISAを活用することです。
今回は、投資歴22年の私が考えている「資産形成期から取り崩し期まで含めたNISAの基本的な使い方」を分かりやすく解説します。
新NISAで何を買う?私の答えは「基本はインデックス投資」
新NISAで何を買うべきか。私の答えは非常にシンプルで、「基本はインデックスファンド」です。
NISA最大の強みは、運用益が永久に非課税になる点にあります。だからこそ狙うべきは、一発逆転の値上がり益ではなく「長期間保有することで、資産の成長を目指しやすい商品」です。
長期投資で失敗しにくくするために重要なのは、以下のような条件です。
- 長期間安心して保有できる
- 世界や市場全体に幅広く分散されている
- 保有コスト(信託報酬)が低い
- 暴落時でもパニック売りしにくい
- 頻繁な売買や銘柄分析の手間がいらない
これらの条件を高いレベルで満たしているのが、インデックス投資だと考えています(※インデックス投資の基礎や[複利効果の重要性についてはこちらの記事]も参考にしてください)。
初心者におすすめ:「オルカン」と「S&P500」の選び方
これから新NISAを始める方に最初をおすすめするなら、私はまず「全世界株式(オールカントリー)」か「S&P500」を候補にします。
全世界株式(オールカントリー)
通称「オルカン」。これ1つ持つだけで、米国を中心に日本、欧州、新興国など全世界の企業に丸ごと分散投資ができます。
「将来どの国や地域が一番成長するかわからない」という方にとって、非常に分かりやすく王道な選択肢です。
S&P500
米国を代表する主要約500社で構成される株価指数です。世界を牽引する優良企業がズラリと並び、高い成長力を誇ります。
私は22年間の投資生活の中で米国企業の力強さを何度も実感してきたため、私自身の[公開ポートフォリオ]でもS&P500を資産形成の軸にしています。
慣れてきたら検討:「NASDAQ100」「FANG+」の正しい組み入れ方
投資経験が付き、「もう少しリスクを取って高いリターンを狙いたい」「大きな値動きにも耐えられる」という方なら、ハイテク・成長株比率の高い指数も選択肢に入ります。
NASDAQ100・FANG+の位置付け
- NASDAQ100:米国のハイテク・成長企業を中心とした指数
- FANG+:少数の大型成長株・テクノロジー企業に集中投資する指数
これらは高いリターンが期待できる反面、下落局面での振れ幅(リスク)も大きくなります。
そのため、これらをNISAのメイン(主軸)にするのではなく、「サテライト(脇役)」として利用するのが私の考え方です。
| 区分 | 対象ファンド | 役割 |
| メイン | オルカン / S&P500 | 資産形成の土台作り |
| サテライト | NASDAQ100 / FANG+ | リターンの上乗せを狙うアクセント |
サテライト枠の割合は、個人のリスク許容度によって10%でも20%でも構いません。
重要なのは「もっと儲かりそうだから全額投資する」のではなく、「万が一大きく下落したときにも、ストレスなく持ち続けられるか?」を冷静に考えることです。
なぜNISAで「個別株」をメインにしないのか?
私自身、個別株投資も行っています。自分で選んだ企業が成長し、株価が何倍にもなる感覚はインデックス投資にはない大きな魅力です。
しかし、NISAでの資産形成において個別株をメインにすることはありません。
理由は、「どれほど長期保有するつもりで購入しても、途中で売却せざるを得なくなる可能性があるから」です。
どれだけ業績の良い優良企業であっても、5年後・10年後には以下のリスクが潜んでいます。
- 業績の急激な悪化・競合他社の台頭
- 経営陣の問題やビジネスモデルの陳腐化
- 業界全体の衰退
「NISAだから20年絶対に売らない」と決めていても、企業の成長性が失われた場合は売却を検討するのが合理的です。
一方、インデックスであれば構成銘柄の入れ替えが自動で行われます。「何があっても長期間持ち続ける」という点において、インデックスは個別株よりも向いていると考えています。
高配当株は「特定口座」をメインにする理由
定期的に配当金が得られる高配当株投資も魅力的で、私自身も好んで購入しています(※私の[高配当株投資の基本戦略はこちらの記事]で解説しています)。
しかし、私の場合、NISA口座と特定口座で以下のように使い分けています。
- NISA枠 = インデックスファンド(運用益を非課税で保有しながら、ファンド内部で効率よく再投資できる)
- 特定口座 = 高配当株(個別株・ETF)
なぜNISAで高配当株をメインにしないのか?
NISA口座で高配当株を持ち、受け取った配当金を再投資する場合、その再投資分をNISAで購入すれば「年間投資枠(つみたて投資枠・成長投資枠)」を新しく消費することになります。
限られたNISAの投資枠を配当金の再投資に使うより、資産形成期においてはファンド内部で自動再投資してくれるインデックスファンドをNISAの中心にする方が効率的だと考えています。
もちろん、目的によって考え方は変わります。
- 配当金を生活費や趣味に今すぐ使いたい人 = NISAで高配当株を持つのもアリ
- 配当金を再投資して将来の資産を大きくしたい人 = NISAはインデックス、高配当株は特定口座
ご自身のライフプランに合わせて選択するのがベストです。
資産形成終了後:出口戦略は「まず特定口座から取り崩す」
多くの方が「どう増やすか」に目を向けがちですが、NISAを長期で活用する上で重要なのが「資産形成が終わった後の取り崩し方」です。
リタイア期などに入り、生活費のために資産を取り崩す段階になったら、私はまず「特定口座(課税口座)」から優先して取り崩します。
NISAは「最後まで残す」という考え方
例えば、以下のように資産を持っていたとします。
- NISA口座:1,000万円(非課税)
- 特定口座:500万円(課税)
年間100万円が必要になった場合、私ならまず特定口座の資産から切り崩します。
理由はシンプルで、「NISAという非課税で運用できるメリットを、できるだけ長く活用するため」です。
NISA口座にある資産は、保有している限り非課税で運用を続けられます。非課税で資産を増やせる「最強の器」は最後まで取っておき、課税対象となる特定口座から順に処分していくのが、資産全体を長持ちさせる上で合理的な考え方だと私は思っています。
まとめ|NISAは長期投資のための「最強の器」
投資歴22年の私が考える「新NISAの基本的な使い方」をまとめます。
- これから投資を始める人:オルカンまたはS&P500を中心に、長期・積立・分散を意識する
- 投資に慣れてきた人:メインはインデックス。さらにリスクを取れるならNASDAQ100やFANG+をサテライトとして追加する
- 個別株・高配当株:資産形成期のNISAのメインにはせず、目的に応じて特定口座なども活用する
- 資産形成終了後:非課税メリットを最長化するため、まずは特定口座から優先して取り崩す
新NISAを活用するうえで最も大切なのは、「何を買えば一番儲かるか?」を追い求めることではありません。
「これなら暴落が来ても持ち続けられる」「これなら10年、20年と運用を続けられる」と思える投資先を選ぶことです。
時間を味方につけて、非課税というNISAのメリットを最大限活用しながら、淡々と積み上げていく。投資歴22年の私がたどり着いた答えは、そんなシンプルなものです。


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