「体脂肪を減らしたい。でも、せっかく筋トレでつけた筋肉は減らしたくない」
筋トレやボディメイクを続けていると、一度はこんな悩みにぶつかるのではないでしょうか。
私自身、筋トレを始めた頃は体脂肪率が20%を超えていました。そこから筋トレを継続し、当時はとにかく「食べ過ぎないようにカロリーを抑える」ということくらいを意識して、体脂肪率15%までは落とすことができました。
しかし、振り返ってみれば、それは適切な食事管理ができていたわけではなく、ただ無計画にカロリーを減らしすぎていただけだったのかもしれません。
知識不足のまま「とにかくカロリーを削るやり方」で体脂肪率15%を切ろうとしたとき、大きな壁にぶつかりました。
さらに体脂肪を落とそうとカロリーを極端に削って体重削減に走った結果、体重は75kgから70kgまで激減。その一方で、あきらかに筋肉まで削れてしまっている強い打撃を受けることになったのです。
そこで私は「ただ体重を減らすダイエット」を捨て、筋肉量をできるだけ維持(あるいは増加)しながら体脂肪を減らす取り組み=ボディリコンポジション(リコンプ)へと考え方をシフトしました。
その結果、現在は73〜74kgの体重を維持したまま、体脂肪率10%を達成することができました。
この記事では、私自身が体脂肪率20%オーバーから10%まで絞り込む中で実践した、リアルなボディリコンプの手法と注意点を紹介します。
目次
- ボディリコンプ(Body Recomposition)とは?
- 体脂肪率15%の壁と「体重減量」の失敗談
- 体重を削るダイエットから「リコンプ」へシフト
- 実践①:食事の「量」を減らさず「内容」を変えた
- 実践②:脂質の多い食品を減らした(脂質量 40〜50g/日)
- 実践③:1日の活動量(歩数)を増やした
- 実践④:平日の晩酌(お酒)をやめた
- 実践⑤:トレーニング強度を維持した
- 【結果】体重73〜74kgを維持したまま体脂肪率10%へ
- リコンプ成功のカギ:体重計の数字に振り回されない
- ボディリコンプは誰に向いている?(メリットと難易度)
- まとめ|焦らず、毎日の小さな積み重ねを
ボディリコンプ(Body Recomposition)とは?
ボディリコンプとは、「Body Recomposition(身体組成の再構築)」の略です。
簡単に言えば、単に体重を減らすことを目的にするのではなく、「筋肉を維持・増強しながら体脂肪だけを減らし、体の中身(構成)を作り変える」取り組みを指します。
一般的なダイエットでは「マイナス〇kg」という数字が目標になりがちです。しかし、どれだけ体重が減っても、一緒に筋肉まで落ちてしまえばメリハリのない体になってしまいます。
リコンプで目指す5つの軸
- 体脂肪を優先的に減らす
- 筋肉量をできるだけ維持する(可能なら増やす)
- 体重の数字よりも「見た目の変化」を重視する
- 筋トレのパフォーマンス(扱える重量)を落とさない
- 継続可能な生活習慣を作る
体重を落とすことだけに固執して失敗した経験があるからこそ、私はこの考え方の重要性を痛感しています。
体脂肪率15%の壁と「体重減量」の失敗談
筋トレ開始当初、体脂肪率20%超から15%までは比較的順調でした。当時は今ほど細かい知識もなく、厳密なPFCバランスを計算していたわけではありません。「カロリーを控えめにする」ということくらいで、少しずつ数値が落ちていったからです。
問題は15%を切ろうとしたタイミングでした。変化が停滞したため、私は「もっと体重を減らさなければ脂肪は落ちない」と思い込み、さらに食事(カロリー)を削りました。
その結果、体重は75kgから70kgへ減少。しかし、鏡に映る自分の体を見たとき、強い違和感を覚えました。張り感が失われ、扱える重量も落ち、「せっかく積み上げた筋肉まで削ってしまっている」と気づいたのです。
当時の感覚としては「15%まで落ちたから上手くいっている」と思っていましたが、単にカロリーを減らしすぎて筋肉ごと体重を落としていただけでした。
私が目指していたのは、単に「軽い体」になることではなく、「筋肉のある引き締まった体」を作ること。ここで決意を固め、アプローチを大きく変更しました。
体重を削るダイエットから「リコンプ」へシフト
リコンプへの切り替えにあたり、掲げた目標はシンプルです。「食事を極端に減らさず、生活の中の小さな選択を変えること」。
具体的に取り組んだのは、以下の5つです。
- 実践①:食事の「量」ではなく「内容」を見直した
- 実践②:脂質の多い食品を意識的にカットした
- 実践③:日常の活動量(歩数)を増やした
- 実践④:平日の自宅での晩酌をやめた
- 実践⑤:トレーニング強度を維持した
どれも突飛なノウハウではありません。しかし、この「日常の小さな改善」の積み重ねこそが、確実な変化を生み出しました。
実践①:食事の「量」を減らさず「内容」を変えた
食事量を極端に減らすと、強い空腹感に襲われ、筋トレのパフォーマンスが落ち、結局継続できません。
そこで「どれだけ食べるか」ではなく「何を食べるか」に焦点を当てました。同じ満腹感を得られる量でも、食材の選択次第で摂取カロリーや栄養バランス(PFCバランス)は大きく変わります。
実践②:脂質の多い食品を減らした(脂質量 40〜50g/日)
特に徹底したのが「脂質(PFCのF)」のコントロールです。
- たんぱく質・炭水化物:1g = 約4kcal
- 脂質:1g = 約9kcal
脂質は他の栄養素の2倍以上のカロリーを持っています。完全に排除するのではなく、無駄な脂質(揚げ物や脂身の多い肉など)を控え、私自身は1日の脂質量を40〜50gを目安にコントロールするように整えました。
もちろん、適切な脂質量は個人の体格や活動量、総摂取カロリーによって異なります。ご自身のターゲットに合わせて調整する必要がありますが、無駄な脂質を抑えてたんぱく質や複合炭水化物を中心に据えることで、しっかり食べながらカロリーを最適化できるようになりました。
実践③:1日の活動量(歩数)を増やした
過剰な有酸素運動は筋トレのパフォーマンス低下につながる可能性があるため、私の場合は日常の活動量であるNEAT(日常生活活動による消費エネルギー)を着実に増やすアプローチをとりました。
- 以前:1日 約5,000歩
- リコンプ期:1日 8,000〜10,000歩
特別な有酸素運動の時間を無理に追加するのではなく、「階段を使う」「一駅分歩く」といった意識で普段の歩数を伸ばしました。この1日3,000〜5,000歩の差は、年間で計算すると莫大な消費エネルギーの差となります。
実践④:平日の晩酌(お酒)をやめた
最も大きなインパクトがあったのが、習慣化していた平日晩酌の見直しです。
以前は自宅で「ビール350ml×1本 + ハイボール×3杯」程度を日常的に飲んでいました。これをカロリー換算すると以下のようになります。
- ビール350ml:約140kcal
- ハイボール3杯:約210kcal
- 1日分の合計:約350kcal
- 平日5日分の合計:約1,750kcal
平日の晩酌だけで、1週間に約1,750kcal。1日単位では小さく見えても、10日ほど積み重なれば約3,500kcal(体脂肪約0.5kg分に相当)にもなります。
もちろん、カロリーだけで単純に体脂肪の増減が決まるわけではありません。しかし、毎日何気なく飲んでいたお酒を見直すだけでも、長期的には非常に大きなカロリー削減に繋がります。接待などを除き、平日の自宅飲みをすっぱりやめたことで、ストレスなく余分なエネルギーを削減できました。
実践⑤:トレーニング強度を維持した
減量やカロリー調整を行っている期間中も、意識してトレーニング強度を維持するようにしました。
減量中に筋肉への刺激が不足すると、筋肉量を維持しにくくなる可能性があります。そのため私の場合は、「減量中だから」と扱う重量を落として妥協するのではなく、トレーニングの強度や質をできる限り維持することを徹底しました。
【結果】体重73〜74kgを維持したまま体脂肪率10%へ
これらの取り組みを続けた結果、体脂肪率は20%超 → 15% → 10%へと着実に低下しました。
一時期は70kgまで体重を落としましたが、現在は73〜74kg前後。数値だけ見れば70kgの頃より重くなっていますが、見た目の印象は完全に別物です。
体脂肪率が10%まで絞れただけでなく、筋肉自体も成長を続けており、トレーニングで扱える重量も確実に伸びています。 鏡で自分の姿を見た際にも、明らかに以前より筋肉のボリューム感が増したのを実感できるようになりました。
まさに「単に体重を減らすこと」と「理想の体に近づくこと」は全く別物であると確信できた瞬間です。
リコンプ成功のカギ:体重計の数字に振り回されない
リコンプを進める上で最も大切なのは、体重計の数値だけに一喜一憂しないメンタルです。
体重が変わっていなくても、以下の変化があればリコンプは着実に進んでいます。
- 鏡で見たときのウエストの引き締まり
- 写真で比較したときの筋肉の輪郭やボリューム感
- 体脂肪率の推移
- 筋トレで扱える重量の向上・維持
体重が増減していなくても「体の中身」は入れ替わっています。数字に惑わされず、変化のプロセスを評価することが継続のコツです。
ボディリコンプは誰に向いている?(メリットと難易度)
ボディリコンプは魅力的ですが、すべてのダイエッターに同じように効果が出やすいわけではありません。体調やトレーニング歴によって難易度が変わります。
リコンプが特に向いている人
- 筋トレ初心者:トレーニングによる筋肉の発達しろが大きく、脂肪燃焼と筋肉増量が同時に進みやすい
- 体脂肪率が比較的高い人:蓄えられた体脂肪をエネルギーとして利用しやすいため成功しやすい
- ブランクから再開する人:マッスルメモリーの影響で筋肉が戻りやすい
- 体重よりも「見た目の引き締まり」を優先したい人
リコンプの難易度が高い人
- すでに体脂肪率がかなり低い人(一桁台など)
- ハードな筋トレを何年も続けている中・上級者
すでに限界まで絞れていて筋量も多い中・上級者の場合、「脂肪を落としながら筋肉を増やす」難易度は飛躍的に上がります。その場合は、「増量期」と「減量期」を明確に分ける従来のアプローチの方が効率的になることもあります。
自分がいま「リコンプを狙いやすい立ち位置にいるか」を客観的に把握しておくことも大切です。
まとめ|焦らず、毎日の小さな積み重ねを
私のボディリコンプの軌跡をまとめます。
- 体脂肪率20%超:なんとなくのカロリー管理で15%へ(実は削りすぎていただけ)
- 停滞期〜失敗:さらにカロリーを削り70kgへ激減、筋肉の減少を実感
- リコンプへ舵切り:食事内容の最適化(脂質40〜50g/日)・歩数増加・断酒・強度維持を徹底
- 現在:扱える重量や筋肉のボリュームを増やしながら、73〜74kgで体脂肪率10%を達成
40代からの体づくりにおいて、短期間での急激な変化を求める無理な減量は逆効果になりがちです。
大きな改革を一度だけ行うのではなく、今日の食事を少し整え、少し多めに歩き、筋トレに励む。その小さな改善の積み重ねこそが、数か月後・数年後の理想の身体を作ります。
体重計の数字を追いかけるのをやめ、筋肉を大切にしながら「身体の質感」を変えていくボディリコンプを、ぜひ試してみてください。


コメント